ロサンゼルスの補聴器専門店訪問

H29年5月末日にアメリカロサンゼルスのベルトーン専門店
訪問させて頂いたときの過去画です。

日本とアメリカでは、文化の違いもさながら補聴器業界も大きな違いがあります。まず感じた印象は、日本よりアメリカの方が、補聴器が生活の身近にある。感じるということでしょうか。

文化の違い

これは、あくまでも個人的な見解ですが、アメリカ人は見た目よりも生活の充実や便利さを優先する傾向があるので若い人でも積極的に補聴器を装用する傾向がありますが、日本人は体裁や見た目を重視する文化があるので補聴器は年よりくさくみえる、かっこわるいなどといった印象にとらわれやすく、補聴器の装用は、比較的歳を重ねてからよくよく困ってから装用するといったイメージがあります。

仕組みの違い

そして補聴器業界の仕組みとしても大きな違いがあり、現在の日本では、補聴器販売はさまざまな分野において誰でも補聴器の販売ができます。補聴器が欲しい人は、近くの病院での補聴器外来やメガネ屋さん補聴器専門店などさまざまな場所で手に入れることができます。

 現在日本では、テクノイド協会主催の認定補聴器技能者という資格があります。これは、数年間補聴器の販売に携わり、さらに補聴器の一定の知識を得て資格試験に合格した人が与えられる資格ですので一つのお店選びの判断材料にもなっていますが、この資格がないから補聴器の販売ができないということはありません。補聴器を購入する方が安心して補聴器を購入することができるというひとつの目安のようなものです。欧米では、日本とは異なり、オージオロジストという聴覚専門家の大学コースがあり、そういった職業もあります。そしてオージオロジストは医者とほぼ対等の立場にある専門家として認識されていて、日本にはまだ欧米のような聴覚ケアを専門とした国家資格が存在していません。そのため、今回のロサンゼルスで訪問させて頂いた補聴器専門店もまるで日本でいう病院のような作りや構成になっているのも納得いきます。

人がにぎわうショッピングモール内にたたずむ補聴器専門店

今回訪問させて頂いたベルトーン補聴器専門店は、人が大勢集まるようなショッピングモールの一角にたたずんでいました。

 店内は、アットホームな印象をうけて、それでかつ病院のようなイメージです。入り口を入ると受付があり、受付スタッフだけでも3~4人はいました。受付待合室をぬけるとお客さんがくつろげるリビングスペースがあり、ちょっとしたドリンクサービスや試聴デモブースのようなお部屋があります。他にもフィッティングルーム、補聴器の修理部屋、広告やマーケティング企画を行うスタッフルームなどなど・・とにかく日本と比べて大きい?スケールがやっぱり大きいですね。

おしゃれな入口

店舗自体は、ショッピングセンター内に隣接しているという好立地もあり、 お客さんの来店も多いとのこと。

朝はやくの訪問でしたが朝から電話対応で忙しそうでした。
受付横の待合室
待合室の奥はスタッフルーム広報や企画をする場所だそうです。

スタッフの方々といろいろなお話も聞くことがでました。
ベルトーン補聴器は耳掛け型が良く出るようで78%のお客さんが耳掛け型を選ばれるようです。金額帯においては、比較的高額な補聴器を販売されている印象を受けました。聞こえ優先でより良い物をお客さんは求める傾向にあるとのことです。
耳掛け式の需要がアメリカでは、大きいのかもしれませんね。

スタッフルームだけでも結構な広さです。
実際に補聴器の調整を行うフィッティングルーム

丸型のテーブルは、お客さんと親密にお話しながらお話をするという意味で、 アットホームな家庭環境と同じようにしているとのこと。アメリカのご家庭では、よく丸型テーブルを使用しているようです。

こんなところにも細かい気づかいを感じますね。

オージオメーター聴力測定装置
聴力を測定する防音室は遮音性を高める壁素材を使用していました。
補聴器の補修やメンテナンスを行う場所

ここの補聴器販売店のオーナーさんは、ケルビンさんという方で見るからに人柄のやさしそうな方でお話も伺うこともできました。お話によると、この店舗だけではなく、他にも補聴器販売店を数店舗経営されているとのこと。ケルビンさんは、補聴器の販売だけではなく、耳の不自由な人へのボランティア活動にも積極的に参加されていて、難聴者の方への補聴器の寄付活動などにも貢献されているようです。素晴らしいですね♪

ボランティア活動の一環として施設への補聴器の寄付活動なども

お店のコンセプトは、補聴器商品を売るのではなく、アフターサービスを販売していますということでお店の名前も、 ベルトーンヒヤリングケアセンターということでした。

オーナーさんをはじめスタッフの方方もとても親切で対応もよいからか、 購入後のアフター顧客満足度は、90%程度とのことでした。

今回は、補聴器の専門店としてのお店経営という立場においてとても勉強になる訪問になりました。ありがとうございました!

ベルトーン補聴器